【書評】1分で人を動かす!『1分で話せ』伊藤羊一
プレゼンの場などで説明する時、あたふたしてしまう
上司などに提案をするものののうまく伝わらず却下されてしまった
こんな経験ありませんか?
いつもそんな時、「もっと自分に伝える力があれば、うまくいっていたのに」と後悔した経験があると思います
そんな辛い思いとはもうおさらば!
って、ことで今回書評した本がこちら!
「1分で話せ」
めちゃくちゃ、命令口調のタイトルでいかついですよね
こんな方におすすめ
- 伝える力を向上させたい方(プレゼンや提案する場面など)
- 話が上手くなりたい方
- 営業職の方
目次
『1分で話せ』について
著者:伊藤 羊一(いとう よういち)
出版社:SBクリエイティブ
出版年月日:2018年3月20日
本体価格:1540円(税込み)
著者自身は初めから決して伝えるのが得意であったわけではなく、むしろ苦手だったようです
そんな著者がなんと、ソフトバンク創業者である孫正義さんにプレゼンをし、絶賛を受けたんです
プレゼンが苦手だった人が、日本のトップ企業の社長から評価を得ただとー!
そんな経験を持つ著者がまとめた、納得の内容となっているのが本書になります
めちゃくちゃためになりますよ!
ピラミッドストラクチャーとはなんぞや!?
話には結論と根拠がありますよね
その結論を一番上に、複数の根拠を下に並べた三角形のような形(ピラミッド)をしている理論こそがまさにピラミッドストラクチャーです
図で表すとこんな感じです〜
この図のように結論、根拠が組み込まれた話であれば、説得力の増したすばらしい伝え方ができるようになります
この理論が本書では基本になります!
キーワードは「ピラミッドでロジカルにストーリーを考えよう」です
ピラミッドストラクチャーの作り方
結論を導き出す
あらゆる本でも、話すときはまずは「結論」からと書かれていますよね
本書でもそれは同じです
ですが、多くの人は結論を勘違いをしています
まず前提として考えることで結論は導き出されます
そして、「考える」とは、「自分の中にあるデータや自分の外にあるデータを加工しながら、結論を導き出すこと」です
結論を出すには、「自分に問うこと」が良い方法です
根拠を並べ、その根拠に対し問い、出てきた答えに対して「それは本当に合っているのか?」と言った感じで再び問うてみましょう
3つの根拠を述べる
結論は根拠なしでは語れませんよね
結論と根拠をセットでしっかり述べることが「1分で話せ」の基本形になります
この基本形の通りに、例えば「私はAの案が良いと思います。理由は3つあります。1つ目は〜、2つ目は〜、3つ目は〜です」といった感じに話せばうまく伝わりやすくなります
1つの根拠だけでは、理由としての説得力に欠け、3つを目安とすることで人間はイメージしやすくなるらしいです
ピラミッドをロジカルに作る
ただ結論と根拠があれば良いというわけではありません
そこにプラスでロジカル(結論と根拠の意味がつながっている)が必要になります
自分の結論と根拠を伝える時は、聞いている人が、意味がつながっているとすぐにわかるようにすることが大切です
例えば、「私はこの漫画が好きだ。理由は①主人公がカッコいい②ストーリーが面白い③絵が好み」といった感じです
しっかりと結論と根拠につながりがありますよね
みなさんも、この「ロジカル」意識しましょう!
具体例をあげる
結論、根拠+ロジカルを使ってもうまく伝わらない時に助けてくれるのが具体例です
「たとえば」といって具体例を示すことで、よりいっそう聞き手はイメージが湧き、理解しやすくなります
最終奥義ってやつです!
結論→根拠→具体例といった3段構成のピラミッドを作ることでより説得力のある話に仕上げることができます
伝えるときのコツ・注意点
ここからは伝えるときのコツや注意点について説明していきます
スッキリ・カンタンにしよう
伝える内容がスッキリ・カンタンでなければ、聞き手は内容が理解できず、迷子になってしまいます
スッキリとは、「使う文字・言葉を少なくして、文章をややこしくしない」=「短く、言い切る」ということです
これは、言葉だけでなく、プレゼンなどの場面で使用するスライドでも大切です
言葉、文章はスッキリしているだけでは不十分であり、わかりやすい内容でなければいけません
そこで大切なのが、「カンタンにする」です
カンタンとは、極端に言うと「中学生でも理解できる言葉使いをしよう」ということです
例えば、
「全員が同じベクトルに向かって」
↓
「全員が同じ方向性に向かって」
といった感じです
聞き手のことを考え、スッキリ・カンタンにを徹底していきましょう
そうすれば、きっとあなたの話は理解され、受け入れられるでしょう
イメージを与え、感情を揺さぶる
プレゼンなどの場でロジカルな文章で説明し、高評価を得た、後もう一押しだ、そんな場面で必要になるのが、「イメージ」です
例えば、あなたがお客さんに車を売るとしましょう
ロジカルな文章で車の説明をし、認識してもらいます
そして、お客さんは「この車なら大人数でも移動できるな」「席も広くて乗り心地が良さそう」といったように、お客さん自身が自らをあてはめ、考えるようになります
これがイメージが生まれている状態です
そんなイメージを聞き手に生み出してもらうには、
- 聞き手にイメージを与える
- 聞き手にイメージにはいってきてもらう
の2つの方法があります
聞き手にイメージを与える
イメージを与えるには「ビジュアルを見せる」がとっておきの方法です
言葉だけでなく、どんどん画像や動画などを使ってより想像してもらいましょう
ビジュアルで説明できないものであれば、上記で述べた「具体例」を使っていくのも一つの手です
聞き手にイメージに入ってきてもらう
イメージを与えた次はこのイメージに入ってきてもらう必要があります
ここで聞き手に有効なフレーズがあります
それが「想像してみてください」です
想像してみてくださいって言われて嫌ですとはなりませんよね笑
この一言をそっと言うだけで聞き手は勝手に想像してくれちゃいます
魔法の言葉ですね!
「超一言」で表す
まず「超一言」とは、プレゼンなどの場で自分が発表する内容の中で1番伝えたいことを表現するキーワードです
どれだけ自分が聞き手のことを思って話を伝えたとしても、聞き手は忘れてしまいます
ですが、この「超一言」に自分の伝えたいことを凝縮することで、まるで話全体を覚えていたかのように思い出すことができます
ガリガリ君が良い例です。
ガリガリ君と聞くとみなさん、当たり前のようにかじった時のガリガリとした食感が特徴のアイスと瞬時に思い出しますよね
それと同じで一つのキーワードだけで全体が思い出されるんです
「超一言」の威力半端ないです!
相手の立場に立って話そう
自分の伝えたい思いしか持たずに話してしまうと、聞き手の気持ちが理解できずにうまく伝わらなくなってしまいます
そこで、「相手の立場に立って話すこと」が必要になります
聞き手の気持ちになり、聞き手の視点で自分が伝えている姿を想像する
そうして、聞き手がどんな気持ちで聞いて、どう感じ、どう話されるといい気持ちになるかなどを考えるようにします
これを徹底することで、プレゼンの説得力が上がり、伝わりやすくなります
みなさん、相手の気持ちになりましょう!
『1分で話せ』のまとめ
いかがでしたでしょうか?
240pと比較的少なく、また読みやすい文章や図が用いられているため、僕は2日で読み終わっちゃいました
本ブログでは主に基本編しか書評できませんでしたが、プレゼンなどの実践編もあり、自分に合った場面でどのように話すべきかわかります
なので、ぜひ実際に手に取ってみてください!
みなさん、1分で話そう〜
さいなら〜